韓国で定期的に話題にあがる「ぼったくり被害」。韓国だけではなく、観光地にはつきものの不安要素です。被害に遭わないように気を付けるのはもちろん、万が一、悪質な料金トラブルに巻き込まれたときでも、対処法を知っておくと安心できます。
この記事では、観光客が遭遇しやすいトラブル事例から、最も確実な解決策である「1330」の活用法、そして事前にできる予防策まで、すべてを徹底解説します。
韓国でぼったくりってあるの?

残念ながら、韓国で観光客を狙ったぼったくりトラブルは一部で存在します。 これは韓国に限らずですが、特に言葉がわからない外国人観光客は、相場を知らないと思われてターゲットにされやすい傾向があります。
でも誤解してほしくないのは、韓国のお店のほとんどは良心的で、韓国の人はとても親切だということ。
ぼったくりをするのは、ごく一部の悪質な業者だけです。
過度に怖がる必要はありませんが、そういうこともあると知っておくこと、そしてぼったくりに遭ったときの対処法を知っておくことが、楽しい旅行を守るためのカギとなります。
韓国で観光客が遭遇しやすい「ぼったくり」事例
具体的にどのような場所でトラブルが起きやすいのか、代表的な事例を知っておきましょう。
タクシー関連の料金トラブル

観光客が最も遭遇しやすいのがタクシーのトラブルです。
- メーターを使わない: 「メーターが壊れている」「深夜だから割増だ」などと言ってメーターを作動させず、降りる時に相場の数倍〜10倍近い金額を請求するケース。
- 遠回り: 地理に不案内なことにつけこみ、わざと遠回りをしてメーター料金を稼ぐ。
- お釣りを返さない: 支払い時に細かいお釣りをごまかそうとする。
特に深夜の東大門や弘大(ホンデ)、梨泰院(イテウォン)などの繁華街で、客引きをしているタクシーには注意が必要です。
流しのタクシーは極力使わずに、KAKAOタクシーやk.rideを使うようにするとリスクを減らせます。
コスメ店での決済トラブル
明洞(ミョンドン)のコスメ路面店や、高速ターミナル(GOTO MALL)などのショッピングエリアでも、クレジットカード決済に関するトラブルが増えています。
- 1桁多く決済される: 1万ウォンの商品を、10万ウォン(0を1つ多く入力)で決済されてしまうケース。「ウォン安だからこんなものか」と油断していると気づかないことがあります。
- サイン時の確認不足: 金額をよく確認せずにサインをしてしまい、後でカードの明細を見て気づくというパターンが多いです。
特に混雑している店内や、レジが慌ただしい状況では注意が必要です。決済端末の画面やレシートの金額(0の数)を必ずその場で確認しましょう。
屋台・露店での料金トラブル

明洞(ミョンドン)などの観光地にある屋台でもトラブルが報告されています。
- 価格表示がない: メニューに値段が書いておらず、会計時に「1つ◯万ウォンだ」と高額を請求される。
- セット販売の押し売り: 1つだけ買いたいのに強引にセットで買わせようとする。
- お釣りのごまかし: 現金で支払った際にお釣りを少なく渡される。
一部の飲食店での追加請求
飲食店でもぼったくり被害が報告されています。
- 頼んでいない料理の請求: 無料のおかず(パンチャン)だと思って食べたものが、実は有料だった。
- 高額なテーブルチャージ: 事前の説明なしに高額な席料やお通し代が含まれている。
- 「時価」の海鮮料理: 鷺梁津(ノリャンジン)水産市場などで、事前に値段を確認せずに注文し、法外な値段を請求される。

韓国でぼったくり被害に遭ったときの対処法
もし実際に韓国で不当な高額請求などのトラブルに遭ってしまったら、どうすればよいのでしょうか?言葉がわからないからとあきらめず、以下の手順で冷静に対処してください。
まずは証拠を確保する

トラブルが解決した後で通報したり返金交渉をするためには、証拠が絶対に必要です。おかしいと思ったら、その場ですぐに以下のものをスマホで撮影・記録してください。
- 車のナンバープレート(タクシーの場合、これが最も重要)
- 運転手や店員の顔
- 領収書(レシート)
- メニュー表や価格表示
- 店名や場所
特にタクシーの場合、車内にある「運転資格証」や、降りた後の「ナンバープレート(車番)」の写真は、犯人特定のための決定的な証拠になります。
「1330」に電話する

もし韓国でぼったくり被害に遭ったとき、連絡すべきなのは【1330】です。
この番号は、韓国観光公社が運営する「観光通訳案内電話」です。
ぼったくり被害=警察に通報と思いがちですが、警察はほとんど何もしてくれません。
1330は本来、お店や交通案内などの観光サービスを提供してくれる番号なのですが、苦情や被害の相談もできます。
24時間365日対応で、深夜のタクシートラブルでも安心です。
普通の通話でもOKですが、便利なのはアプリを通じてのインターネット電話。

通話料が無料なので、日本に戻ってからでも相談しやすいでしょう。
渡韓前には「Visit KOREA」というアプリを入れておきましょう。
ぼったくりに遭わないための3つの予防策

韓国でぼったくり被害に遭ってからの対処も大切ですが、遭わないに越したことはありません。
今すぐできる予防策も押さえておきましょう。
1. 事前に料金を確認する
- タクシー: 乗車したらすぐに「メーターをオンにしてください(ミトギ キョジュセヨ)」と伝え、メーターが動いているか確認しましょう。
- 飲食店・屋台: 注文する前に必ずメニューの価格を確認し、値段が書いていない場合は「いくらですか?(オルマエヨ?)」と聞いてから注文しましょう。
2. 証拠を残す癖をつける
タクシーに乗る前に車のナンバーを撮る、お店に入ったらメニューの写真を撮るなど、旅行の記録も兼ねてこまめに写真を撮る癖をつけておくと、いざという時に役立ちます。
3. 公式な交通手段を利用する
流しのタクシー(特に深夜の客引き)はリスクが高いです。
「カカオタクシー(Kakao T)」 や 「Uber」 などの配車アプリを使えば、乗車前に概算料金とルートが確定し、運転手の情報も記録されるため、ぼったくり被害をほぼ100%防ぐことができます。
ぼったくりに気を付けて韓国旅行を楽しもう
韓国でのぼったくりは、決して頻繁に起こるわけではありませんが、万が一のために備えておくことで、旅行中の安心感が大きく変わります。
もし何かあったら「1330」に電話する。
これだけ覚えておけば、過度な不安を感じることなく、韓国の美味しい食事やショッピングを心から楽しめるはずです。 渡航前に「1330」の番号をスマホに登録し、楽しい韓国旅行に出かけましょう!

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